秋のカナダ“三彩めぐり”8日間

第4日目・9月26日(日曜日)

《 ロレシャンはモントリオール北部に広がる北米でも有数のリゾートエリアである。モントリオールから車で約2時間と近く、紅葉の名所として日本人には特にお馴染みである。南北に細長く広がっていて、南部のサン・ジェローム周辺が発祥の地である。北部一帯は手つかずの大自然が広がる大森林地帯だ。
 観光の中心は[モン・トランブラン]がある中部地域で、春から秋にかけては乗馬・ロッククライミング・カヌー等数多くのアクティビティが体験できるし、秋は高原一帯を染め上げる紅葉のメッカ、冬はスキー・スノーモービル・犬ぞり等で賑わう、まさに四季を通じて楽しめる[通年型リゾート地]として有名である 》

 我々が宿泊した所はモン・トランブラン村、まるで[おとぎの国]へ来たのかと思わせるような、とんがり帽子を被ったカラフル屋根のホテル数十棟が此処に集中している。

モン・トランブラン村
ロレシャン地方の最高峰[トランブラン山(875m)]

 村の上〈ゴンドラ〉乗り場から村の入り口まで、ホテルの屋根の上を跨いだ無料の回転リフト(約200m)が朝の10時から夕方の7時まで動いている。
 宿泊施設の質も高く、グルメなレストランも多いし、お土産屋をはじめとするレジャーの必需品などを扱う店がいたる所にある。
 私が起きた午前6時にはもう妻は居な買った。ホテルの上の、丘の上まで散策に出掛けたのである。
 朝の空気の美味しいこと、人っ子一人見あたらないだあれも居ない村、ぶるっと肌が引き締まるのにすがすがしいことこの上ない。 
 朝食を終え、午前9時に集合して、ロレシャン地方の最高峰[トランブラン山(875m)]目指してゴンドラに乗った。
 6人乗りのゴンドラから[ミロワ湖][トランプラン湖]を含めた沢山の湖沼と村全体が眺められ、山頂に目を向けると、山全体が黄葉し、合間に針葉樹や真っ赤に紅葉した楓が燃え立っている。
 山頂は風が強い(防寒具なしでは寒い)、ここから四方八方にスキーゲレンデが降りている。
 頂上から見下ろすと箱庭のようなモン・トランブラン村の裾野に幾つもの湖沼と無限に広がる黄(紅)葉の大森林が見下ろせる360度・大パノラマの世界である。
 冬は雪に閉ざされてしまうのだろう? 昔見た[アドベンチャー・ファミリー]と言う映画にもあった唯一の交通手段〈水上飛行機〉が湖面を滑降していた。
 山頂見学後の自由時間は、回転リフトに乗ってみたり、村の小さなパブでビールを飲んだり、ボトルショップを探し当て、洋酒を買ったりスナップしたりして楽しんだ。

村の小さなパブでビールを飲んだ

 午前11時過ぎにバスは[モントリオール]へ向けて出発、今日の日程はモントリオール市内観光後ホテルへというコースとなっている。
 モントリオールの最高地点(263m)に建てられたカトリック教徒の[聖ジョセフ礼拝堂]でガイドの藤田さんと合流し観光へ出発である。

[ 聖 ジ ョ セ フ 礼 拝 堂 ]

 市内観光については何処も同じとなるので省略するが、印象に残ったのは[ノートルダム大聖堂]である。
 日曜日とあって、教会の行事等で大聖堂の中には入れないかも知れないという、がっかりした情報があったが、ガイドさんの奮闘で中に入れることができた。

[ 聖 ジ ョ セ フ 礼 拝 堂 ]の内部

 聖母マリア様を祀った「ノートルダム大聖堂」は旧市街最大の見所である。
 1829年建設のネオゴシック様式の重厚な建築として有名。
 正面には金色の祭壇、薔薇窓の美しいステンドグラスからの光が、精巧な彫刻やエメラルド色の天井を映し出し、入り口の上にある5,772本からなる世界最大級のパイプオルガンのメロディーになじんでいた。