ひょっこり エジプト

2004年6月2日(水曜日)~9日(水曜日)

エジプトの国章
エジプトの国旗

2004年6月2日(水曜日)~9日(水曜日)

なに? なぜ? 何で?[エジプト]なんだ?
 63歳の誕生日を何処で迎えようか考えていて、近畿日本ツーリストの“チベット12日間”を申し込んだのだが、金額(50万円)が高いのと、期間(12日間)が長いので、催行人数が集まらずキャンセルになってしまった。
 そこへタイミング宜しく“阪急交通社”からの15周年記念キャンペーン・スペシャル企画が舞い込んできた(メニューは15通り)。誕生日が絡んでいたので、その中から[エジプト]を選んだのである。

 小学校の同級生・田中初枝さんが、
 「エジプトへ行く計画があったら絶対誘ってよね 」と言っていたのに、彼女は今年2月に、さっさとエジプト旅行を堪能してきてしまい、その旅行の話はたっぷり御拝聴させて頂いた。
 嬉しいことに、旅行の情報は初枝さんからいただけた。(直行便の[エジプト航空]では“アルコール サービス”がないと言う情報もである) 
 普段家では飲まないようにしている私でも、海外旅行先では[水]がネックであるから(胃腸が弱いので)、水代わりにビールを飲んでいる。
 持ち込んだアルコールについては、機内で飲んでも良く、制限(lリットル)以内ならば、エジプト国内へ持ち込んで飲んでも良いそうである。(同じイスラームの国パキスタンでは、入国の際にチェックを受け没収されてしまう)
 今はとっても便利な時代である。インターネットで最新の情報は直ぐにキャッチ出来るので、いみじくも開いてみた。
 すると、出国ゲートを出た直ぐ左側(シャトルの階段脇)[ロイヤル レストラン]でワイン・ミニボトル[赤・白]2本を、エジプト航空のチケットを見せれば頂けると案内が図面付きで書いてあった。

 添乗員が自宅へ案内コールをくれたので、早速その情報を教えてあげた。
 6月2日の出発当日、[ロイヤル レストラン]へ行ってみると、ドッコイこのサービスは、アメリカ同時テロ事件以後中止になったそうである。
 帰国後再度エジプト航空のインターネットを覗いてみたら、そのまま掲載されていた。

 [MS(エジプト航空)-865便]成田発15時30分。
 カイロまでの所要時間は約13時間40分である。(時差はサマータイム中で東京より6時間遅れ)
 添乗員の情報では、
 「4月からアルコール入りのビールサービスが始まったそうです」と信じられない報告をしたものだから、それを真に受けて免税店で[ウイスキー]や[ブランデー]を買わないツアー客もいた。

 最近のツアーでは搭乗手続きは各自で行うことになる。
 その際に、革製のスーツケースが乱暴に扱われないよう[危険マーク]シールを貼って貰い、トイレが近いので通路側の座席を希望した。
 座席は機の一番後ろの49H禁煙席(エジプト航空は国際線唯一の喫煙可)、普段は前に倒してカバーを掛けてあり使わせない席だった。
 出国手続きをする前とその後も、空港ロビーのレストランやミニバーで、(機内で眠れるように)たっぷりビールを呷ってきている。
 それでもなお、食事前のドリンクサービスの際に、半信半疑でビールをリクエストすると、思っていたとおり
 「ノンアルコールビールしか有りません]ですと言われた。缶のデザインは[キリンビール]と全く同じものだった。
 14世紀初頭に最盛期を迎えた[イスラーム]の教えがこの4月に覆るはずがない。添乗員の失言には重大な問題が含まれていると思った。
 長時間の移動ですから、その0%ビールに、持ち込んだ[オールドパー12年]ものを水割りにして飲み、機内食後[洋画]放映が始まると、ひたすら眠ろうと勤めた。
 ところがこのエジプト航空は、一番後ろの席という事なのか、とても寒い。
 たまたま家を出る時の気温が20度と低かったので、薄手のジャンパーを持ち込んでいたからそれを羽織ったが、今度は足がスースーして脱いでいた靴下まで履く始末だった。
 滅多に借りた事の無い[ブランケット(毛布)]を借りて足にくるんでみたが、やっぱり眠れなかった。
 旅の初日というのは新しい旅に対する期待で、気持ちが高ぶっているのだろうか? 自分では気が付かない興奮が、はち切れんばかりに全身を包み込んでいるのかも知れない? いつも目的地に向かうフライトではあまり眠った事がない。 

 カイロ到着2時間半前に機内に電気が入り、2度目の食事サービスがあった。
 この時にはもう[ノンアルコールビール]さえも無かった。ここは大人しく、ホテルでの食事サービスはなしと聞いたから、しっかり腹ごしらえをしておいた。
 現地時間で23時10分(日本時間・3日午前5時10分)定刻通り[イロ国際空港]に到着した。
 エジプト航空は第一ターミナル(旧)を使っている。新庁舎の第二ターミナルは外国便を優先して使わせている。
 周りは砂漠、滑走路の近辺だけが舗装されていて、リムジンバスによるターミナル入りである。
 赤道直下の国特有のムアッーとする熱気を想像していたのだが、思いの外涼しくて、湿気を全く感じさせない。
 摂氏20度というから、半袖では肌寒いくらいである。
 空港で米ドルとエジプトポンドを換金し、パスポートにビザの印紙を貼って貰った。
 添乗員の話では
 「エジプトポンドは最小限の交換にして下さい。再換金は利きませんし、枕銭(チップ)が有れば充分です」と言うのだが、換金所の係員は小口の両替はお断りと言い、(私の手持ちの米ドルを見て)もっと出せもっと出せと手をたぐるのである。
 私は人一倍飲み物にお金がかかるから、促されて、300$換金させられてしまった。(他の人はせいぜい20$である)
 空港からホテルまでのバスに乗り込み、このツアー中ずっと付き添ってくれるガイドの アクラムさんの自己紹介を聞いた。
 CTARACT RESORT HOTELに着いて寝たのは午前2時半だった。