神秘の世界・九寨溝と黄龍8日間

出発日:2002年6月9日( 日曜日)

この日は私の61歳【還暦】の誕生日。(暦を見ると本当の還暦は61歳の誕生日なのだそうです。)毎年誕生日がらみで海外に出かけてきた。
 二人して家を空けるとなると、妻女殿が一番大事にしている[植木]の心配がある。二人して旅に出る時はダスキンのモップを配達して下さる御近所の主婦に、留守の間[水あげ]をお願いする。
 私の家は何度も“泥棒”に入られている関係で、[セコム]に留守をお任せしているが、二階・三階にも植木があるので、ダスキンのお姉さんに[家の鍵とセコムの解錠キー]を渡して、そこの植木にも水あげをして貰うのである。(むろん高額のアルバイト料を支払うことになる)
 次には留守中の地震に備えて、イタリア旅行の際購入してきた私の宝物“クリスタルのペガサス(空翔ぶ羽の生えた馬)”をベッドの布団の中へ、枕を高くして寝かせるのである。

 フライトは15時なのだが、余裕を持って早めの10時に家を出た。
 [春日部駅]から、東武伊勢崎線の準急に乗り、[牛田駅]で京成に乗り換え[関屋駅]から各駅を待ち[青戸]で特急に乗り換える。そこから約1時間で[空港第二ターミナル]に到着となる。
 成田に着くと、まず[くろねこ大和]のカウンターに往き、スーツケースを請け出す。スーツケース1個の往復配達料は3,650円程掛かるが、満員電車や駅の階段のことを考えると、宅配便に任せてしまった方が身軽でルンルン、《私は海外に行くのだぞ》と、これ見よがしにしなくて済む。
 [TUMI]制の黒い革のバッグにカメラと“パスポート”その他の“貴重品”を詰め、そのバッグ一つにて成田まで行く。
 妻女殿は背中に小さめのリュックをしょって、片手に小物入れのバッグを持ち、その辺を散歩していますスタイルである。
 成田の出発ロビー[Dカウンター]脇の[団体カウンター]で搭乗券を受け取った。今まではそんなカウンターがあったことも知らなかった。[Aカウンター]よりもっと奥まった所にある[Yカウンター]で搭乗手続きを済ませる。
 今回の旅は「LOOK・JTB」ツアーに参加した。[阪急旅行社]でも私の誕生日がらみの日程で売り出していた。旅行代金は17,9000円と格安だったが、私が申し込んだ時はすでに満員締め切りとなっていいた。
 [JTB]はこれより50,000円も高かったけど、[黄龍]や[九寨溝]での昼食が[弁当]となっていた[阪急]とは異なり、ちゃんとした?[レストラン]となっていたから、それに催行決定が出ていて受付中だったのでこの商品に便乗したわけである。

 出発は6月9日。16日までの8日間である。
 成田第二滑走路が完成したことで、中国四川省の[成都]迄直行便が開通したばかりだった。
 妻女殿が42年間東京都に奉職し、今年の3月で定年退職したこと、この労をねぎらうべく、それに妻女殿がまだ若くて元気なうちに、私が見た[地球の顔]の中でもとびきり美人の 、そして感動を与えてくれた[九寨溝と黄龍]を見せてあげたいというのがこの旅の目的である。(ただし旅費は妻女殿の分は妻女殿持ちですけれど)

 添乗員は徳山さんという日本に帰化した台湾人で、年齢は65歳くらいか? 外国人はやけに老けて見えるから、ひょっとすると私より若いかも知れない。痩せていてどこか頼りない風貌、こんなので大丈夫かいな? と第一印象はそんな風に感じた。

 13時40分徳山さんからの説明があった。「今日御誕生日の鈴木さんに、JTBからケーキが送られます」と箱が二つ、10個ずつ紙に包まれたケーキが詰まっていた。ツアーメンバー19人と添乗員の徳山さんにまで1個ずつ配り、皆さんから御礼を言われた。

 成田発15時00分。[ SZ(中国西南航空)452便]この航空会社の飛行機はこの間墜落したばかりだったから、私が出かけるフライト機は整備が充分施されている筈。そんな気後れもあってか機内サービスはどことなく良く、ワンモアビール3回にも笑顔で応えてくれた。(機内でも中国の習慣でビールは常温・冷えていない)

 成都は中国の中央部だが、時差は1時間である。経度から計ると約3時間は東京より遅くなる勘定だが、あんな大きな中国全体が北京と同じ1時間の時差で生活しているのである。
 成都着は(約4時間40分のフライトで)19時15分だった。
 入国するのに必要なビザは団体で申請してあるから、名簿順に並ばされ、パスポートを提示するだけ、入出国のスタンプは省略である。
 この旅行中1週間私達の足になる[専用バス]に乗ってホテルまで20分。午後8時にホテルへ到着した。[銀河王朝大酒店]は成都中心地の“三つ星ホテル”で、デパートや大スーパーが林立している繁華街の中にある。
 まだ明るくて、夜の帷も降りておらず、気温は摂氏34度とか?
この日は機内食が出たから夕食は出なかった。スーツケースが部屋に届けられるのを確認して、隣の大スーパー店迄買い物に出た。昨年8月に【武夷山】へ来た時の残りの“元”が役に立った。

 成田の免税店で、[高級オールドパー1リットル]を持ち込んできているが、初日から酔っぱらっちゃう訳にはいかないから、[青島ビール]350㏄4缶 を買った。冷たく冷えたビールは売っていなかった。部屋に冷蔵庫があるのはを確認してある。冷凍して風呂に入り、湯上がりに飲もうという魂胆である。
 冷蔵庫を開けたら、有料の[青島ビール]が2缶冷えていた。先に冷たくなっているのを飲んでから、冷凍室で急冷凍したビールを飲んだ。さすが“三つ星”ほてるである。
 因みに、スーパーでの“青島ビール”は1缶6元(日本円で96円)だったが、ホテルでは25元(400円)であった。